図解サイバー攻撃 [Cyber Attack dot Net]

図解サイバー攻撃。サイバー攻撃・サイバーテロや情報漏洩などのサイバーセキュリティインシデントについて詳しくイラストで解説。

図解サイバーセキュリティ用語

辞書攻撃(ディクショナリ攻撃) 図解サイバーセキュリティ用語

投稿日:2017年3月19日 更新日:

辞書攻撃(ディクショナリ攻撃)はユーザのパスワードや暗号キーを解読するために行う攻撃の1つです。コンセプトはブルートフォース攻撃と同じですが、辞書攻撃はブルートフォースより効率よく短時間で攻撃を行う事を目的としています。

ブルートフォース攻撃の弱点=時間がかかる

ブルートフォース攻撃は時間をかければ確実にパスワードを解析できますが、時間がかかるのが特徴です。lockdown.co.ukの調査によると、ブルートフォースで8桁のパスワードを解析しようとすると、下記の図のように膨大な時間がかかります。

パスワードの組み合わせと解読時間

多くの企業ではパスワードポリシーの要件として複雑性を必須としています。つまり、数字・アルファベット・記号・大文字小文字などの4つの種類から3つ以上を利用しないといけない等の設定を行っていますので、その場合ある程度性能の良いワークステーションでさえもパスワードの解析に2年3か月かかってしまいます。

辞書攻撃(ディクショナリ攻撃)の特徴

ブルートフォース攻撃を利用すれば時間はかかりますが、どのようなパスワードでも解析できます。ユーザがランダムなパスワードを作成しても解読可能です。一方で多くのユーザはパスワードの文字列をランダムに作成しません。なぜならユーザは自らが覚えやすいパスワードを設定するからです。この心理的傾向を基にした攻撃が辞書(ディクショナリ攻撃)です。辞書攻撃ではあらかじめユーザが利用する傾向にあるパスワード一覧や本物の辞書データベースを利用してパスワード候補一覧を作成して、それらを総当たりさせるのです。

辞書攻撃(ディクショナリ攻撃)の説明

これによって、短期間でパスワードを解析することが可能になります。一方で、辞書にないパスワードはヒットしませんので、解析率(クラック率)も低くなります。ただ、セキュリティ教育があまり行われていないセキュリティリテラシーの低い会社の社員に対してはとても効果的な攻撃方法のようです。

ちなみに、上の図ではパスワードを直接パソコンのログオン画面で試していますが、実際はADなどのアカウント管理サーバから取得したパスワードハッシュと辞書に登録されているキーワードのハッシュとを比較させる方法が主流です。

辞書攻撃の応用

攻撃者はターゲットの会社(もしくはパソコン)のパスワードポリシーを考慮して辞書を修正します。

辞書攻撃(ディクショナリ攻撃)の応用

たとえば、「a」を「@」に変換したり「l(エル)」を「1」に変換したり、ユーザが考えてそうな変換を辞書にも登録してヒット率を上げようとします。

広告

広告

-図解サイバーセキュリティ用語

関連記事

UEBA(User and Entity Behavior Analytics)とは?

UEBAとはUser and Entity Behavior Analyticsの略で、ユーザやシステムの振る舞いを機械学習する事で、ユーザ/システムの異常な振る舞いや不正な活動を検知する分析技術の事 …

ハッシュ関数、MD5とSHAとは?

ハッシュ関数とは、あるデータをインプットとしてそのデータを要約する16進数の数列を生成する関数の事を言います。ハッシュ関数はデータ固有の値(ハッシュ値)を生成しますので、データが違うとそのハッシュ値も …

CDoSとは 中国発信のDoS攻撃 図解サイバーセキュリティ用語

CDoSとはChina DoSの略で、中国からのDoS攻撃の事を指します。この言葉が作られた理由は単純に中国からのDoS攻撃が多いからです。これは対日本に限ったわけではなくアメリカや東南アジア、欧州に …

IDSとIPSの違い 侵入検知システムとは 図解サイバーセキュリティ用語

侵入検知システムとは、不正な通信や悪意のある通信を検知するシステムの事を言います。侵入検知システムにはIDSとIPSの2種類あり、IDSはIntrusion Detection Systemの略で、不 …

C2サーバ、C&Cとは 図解サイバーセキュリティ用語

C2サーバもしくはC&Cはコマンド&コントロールサーバの事です。C2サーバは攻撃者がユーザの端末に感染したマルウェアに対してコマンドを送信したり、マルウェア経由でユーザの端末のデータを受信したりする役 …